「収奪が中国の歴史」アジア民主化集会 南モンゴル懸念の高市首相に抗議の中国政府へ反論 : 産経ニュース
2025/11/11 09:35
「アジアの民主化を促進する東京集会」(主催・アジア自由民主連帯協議会)は9日、高市早苗首相が就任前に中国・内モンゴル自治区(=南モンゴル)の言語や伝統文化の尊重を訴えたメッセージに対し、中国外務省が抗議したことに反論する決議文を採択した。「ウイグル、チベット、南モンゴルなど各民族を事実上植民地支配下に置き、虐殺と収容、資源の収奪を行ってきたのが、中国建国後の歴史だ」と指摘した。
中国外務省「内政干渉だ」
首相のメッセージは総裁選出後の10月9日、国会内で開かれた南モンゴルに関する国際フォーラムに自民有志の「南モンゴルを支援する議員連盟」の会長として寄せたもの。
自治区での人権状況に強い懸念を示し、「弾圧が続いていることに憤りを禁じ得ません。南モンゴルの方々が、自らの言葉と文化、誇りを守り、自由に生きる社会を実現できるよう、支援の輪を広げていく」と強調している。
これに対し、中国外務省の郭嘉昆副報道局長は翌10日の記者会見で「中国の内政に干渉している」「人権問題を政治化、道具化し、中国のイメージを傷つけ、中国の発展を遅らせる試みは失敗に終わる」などと抗議した。
「全体主義を認めない」決議
東京集会の決議文は「中国をはじめアジアの独裁体制が継続し、民主化がなされなければ、守るべき普遍的価値観は踏みにじられ、世界は全体主義に屈する。私たちはそのような未来を認めることはできない」とし、自由民主主義の立場の堅持を掲げた。
集会は東京都新宿区で開かれ、日本で暮らす南モンゴルやウイグル、台湾の出身者のほか、カンボジアの民主活動家、日本人支援者らが出席した。
中国共産党は「長い悪夢だ」
中国から日本に帰化した日本維新の会の石平参院議員も登壇し、「(1966年に始まる)文化大革命の10年間、何千万人が殺され、自殺に追い込まれた。チベット人は宗教がつぶされ、土地も文化も言葉も奪われた。ウイグル人もジェノサイドの対象になっている」と振り返った。
その上で、中国共産党政権について「周辺民族にとって長い長い悪夢だ。周辺の国々や台湾も、侵略に脅かされている。中国共産党さえなければ、東アジアは幸せで平和で、まったく別の世界になる」と述べた。
石平氏は最近、中国語で習近平体制を問題視するユーチューブ動画の発信を始めた。コメントには中国語で罵倒するものもあるが、大半が「よく言ってくれた」などと称賛しているという。石平氏は「中国共産党政権は多くの中国人の間で信用を失っている」との見方を示した。
協議会が独自に設ける今年度の「アジア人権賞」も発表され、中国に批判的な香港紙「アップルデイリー」の創業者で民主活動家、黎智英(ジミー・ライ)氏を選出。「勇気ある行動をたたえ、一日も早い解放を祈念する」と訴えた。
黎氏は香港国家安全維持法(国安法)違反の罪などに問われ収監が続いている。(奥原慎平)
